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天井材がアスベストかどうか見分ける方法!作業員の仕事内容も紹介
2023.01.20
「天井に使用された建材がアスベストかどうか判別ができない」
解体工事業に就職・転職したい方はこのような悩みをお持ちではないでしょうか。
一昔前であればさまざまな建築物に使用されたアスベストですが、健康被害が囁かれ始めました。
そのため、アスベスト除去の需要は近年どんどん高まっています。
アスベストの判別方法・アスベスト作業員の仕事内容を、この記事では詳しく紹介します。
記事を読んで、アスベスト作業員への第一歩を踏み出しましょう。
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天井に使用されていたアスベスト|禁止の理由
1973年にアメリカで行われたアスベストメーカーに対する訴訟により、「アスベストの健康被害」があらわとなりました。
建物の解体工事などで空気中に飛散したアスベストを吸い込むと「肺がん・悪性中皮腫」になる可能性が高まるとして、メーカーは損害賠償を請求されたのです。
この裁判を境に、日本でも2006年9月からアスベストの製造・使用等が全面的に禁止されました。
また、アスベストが使用された建物の解体工事には、飛散防止対策の実施が改正大気汚染防止法で定められています。
天井にあるアスベストの見分け方|似ている建材も紹介
アスベストを目視で見分けるのは非常に難しいです。
なぜなら、以下のような見た目がアスベストに似た建材があるからです。
天然/人工(素材) | 繊維の大きさ | 健康リスク | |
アスベスト | 天然鉱石 | 0.02~1μm | 高い |
ロックウール | 人工鉱石 | 3~6μm | 低い |
グラスウール | 人工鉱石 | 4~9μm | 低い |
それぞれの建材の特徴・具体的な見分け方を、これから説明します。
1.アスベスト|健康被害のリスクがあるため除去が必要
アスベストは、けい酸塩鉱石から採取される繊維状の物質です。
吸音性・断熱性・耐久性に優れ、かつ安価なため、1955年以降建築材料として多くの建築物に使用されました。
しかし、以下の病気の原因になる可能性が高いとされたため、2006年以降の使用・製造が禁止です。
● 肺がん
● 悪性中皮腫
● 良性石綿胸水
● びまん性胸膜肥厚
アスベストを撤去する際には、アスベスト専門の作業員が工事に関わらねばなりません。
2.ロックウール|アスベストの代替品として広く使われ危険性はない
玄武岩などの「天然岩石」を高温で溶かし、遠心力で吹き飛ばし繊維状に加工して生まれる人造鉱物繊維です。
発がん性物質が確認されていないため、現在はアスベストの代替品として普及しています。
ロックウールはアスベストに見た目が非常に酷似しているため、見分け方が難しいです。
指でこする | 酸(お酢)をかける | 顕微鏡を使う | |
アスベスト | 砕けず繊維状 | 溶けない | 細い繊維が束になっている |
ロックウール | 粉々になる | 溶ける | 繊維が太く束になっていない |
見た目では判断しづらい部分があるので、上記に示した表の方法で判別しましょう。
3.グラスウール|リサイクルガラスでできた無害な建材
資源ごみとして回収されたリサイクルガラスを、ロックウールと同様の工程で加工する人造鉱物繊維です。
断熱性はロックウールに劣るものの、耐久性・価格の安さの点で優れています。
万が一体内にグラスウールが入ったとしても、体液に溶けて排出されるため健康リスクも低いでしょう。
なお、グラスウールの繊維はアスベストの4倍以上大きいです。
そのため、顕微鏡を使用するとアスベストとの区別が簡単にできます。
アスベスト作業員の仕事内容①調査
アスベストを含む建物を解体するには、対象建造物を訪問し「図面調査・目視調査・アスベスト含有分析」などを行わねばなりません。
使用場所 | |
レベル1 | 吹付け |
レベル2 | 保温材・断熱材等 |
レベル3 | そのほか成形板等 |
調査では、アスベストの使用場所を基準に3段階で評価します。
レベル1が最もリスクが高く、国から許可をもらわなければ除去作業ができません。
アスベスト作業員の仕事内容②工事
調査が終わったら、次は実際のアスベスト除去作業に移ります。
アスベストの使用場所・クライアントの依頼内容によって行われるのが、以下の3つの工法です。
● 除去工法
● 封じ込め工法
● 囲い込み工法
実際に1つずつどんな工法か解説します。
最も効果的だが高コスト|除去工法
アスベストが含有している天井を撤去して新しい天井材と入れ替える工法です。
原因そのものを取り除くため、アスベスト飛散防止対策として最も効果が高いでしょう。
ただし、周辺環境に悪影響を及ぼさないように建物を保護シートで覆うなど厳重な安全管理が必要です。
ほかの2つと比べ長時間・高コストの作業だといえるでしょう。
天井材の上から塗装を施す|封じ込め工法
既存の天井材のアスベストに薬品を撒き、硬化させて飛散を防止する工法です。
既存の天井材を新しい天井材と入れ替える必要がないため、除去工法よりもコストを抑えられるのがメリットです。
しかし、経年劣化で塗装が剥がれ、再作業が必要な可能性もあります。
一時的な対策にしかならないのがデメリットといえるでしょう。
新しい外壁材を重ね塗りする|囲い込み工法
アスベストの周囲を板材で覆い重ね貼りをして、天井損傷や飛散を防ぐ工法です。
室内へのアスベストの飛散を防ぐために、天井材に用いられやすい傾向にあります。
封じ込め工法と同様にコストが抑えやすい工法です。
しかし、重ね貼りした部分が経年劣化しやすいため、再作業が必要な場合もあります。
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アスベスト作業員になるためには、労働安全衛生法で定められた「石綿取扱作業従事者特別教育」の資格を取得せねばなりません。
しかし、試験はなく講習を受けるだけで取得できるため、誰でもアスベスト作業員になれます。
実際の作業は危険をともなうケースも多く、資格を取得したらすぐに現場で経験を重ねると成長につながるでしょう。
中沢工業でアスベスト作業員になるメリット
中沢工業でアスベスト作業員になるメリットは、以下の3つです。
1. 未経験でもバックアップしてくれる仲間が多い
2. プライベートの時間もしっかり取れる
3. 社会に貢献している実感から自信がつく
興味・やる気のある方からのご応募お待ちしております。
まとめ
今回紹介した「天井材に使用されたアスベストの見分け方」を理解すれば、アスベストとそのほかの物質を見分けられます。
しかし、経験は知識に勝ります。
実際のアスベスト工事の経験を積んで、アスベストを見分ける精度を高めましょう。
中沢工業は、未経験者の方もすぐ現場に馴染んでいただける社風なので、仲の良いスタッフが多く和やかな雰囲気です。
キャリアアップに意欲的なスタッフの支援体制も整っております。
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