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外壁にアスベスト!使用が疑われる場合の見分け方やポイントを解説

2023.03.30

改正法により、アスベストが使用されている可能性のある建物は調査が必要となりました。
年代によってもアスベストの使用の有無は確認できますが、外壁材などは区別がつきにくく、素人判断では難しいかもしれません。

しかし、調査を怠った場合には罰則があります。
必ず調査と適切な処理を行い、アスベスト建築物に対処しましょう。
この記事では、外壁のアスベストについて調査方法や除去方法、除去費用について解説します。

外壁にアスベスト!使用が疑われる場合の見分け方やポイントを解説

外壁にアスベスト!なぜ使われてきたの?

アスベストは室内だけではなく、外壁や下地材などあらゆる建材に使用されている可能性があります。

使用箇所が広範囲となっているので、解体時には注意が必要です。
「アスベストは危険性があるといわれてるのになぜ使用されていたのか?」
そう思う方もいるかもしれません。

アスベストは安価であり、耐火性・断熱性・防音性・絶縁性などに優れています。
そのため、主に耐火・断熱・防音の目的で使用されていました。

アスベストは家じゅうのあらゆる場所で使用されていたため、チェックは念入りに行わねばなりません。
アスベストに注意が必要な建物は、現在でもたくさん残っているのです。

外壁にアスベストがある?調査を必要とする理由と法改正

アスベストは使いやすい材料だったので、家じゅうのあらゆる箇所に利用されていました。
もちろん、外壁にも利用されています。

アスベストは使いやすい材料ではありますが、体内に入ると簡単には排出されません。
粉じんを吸入してしまうと、肺がん・中脾腫などの健康被害を引き起こす恐れが非常に高いです。

アスベストを調査せずに解体をしてしまった場合に、飛散した粉じんを吸い込んでしまいかねません。
外壁にもアスベストが使用されていても素人では見分けがつきにくいため、調査をしてアスベストの確認をする必要があるのです。

外壁材としてアスベスト使用|レベル・種類はどんなもの?

外壁にもアスベストが利用されている可能性があることは理解できたでしょう。
ここでは、どのような外壁材にアスベストが使用されているのか、外壁材のレベル(危険度)はどれくらいなのかを詳しく解説します。

外壁材はレベル3に該当

アスベストは使用されている資材によってレベルが分かれています。
そのレベルは1・2・3と分かれており、レベル1が一番危険なレベルです。

外壁材などに使用されているアスベストは、板状になっているので飛散レベルが低く、これまでは規制対象ではありませんでした。
アスベストレベルも低く、3に設定されています。

しかし、2022年のアスベスト法改正により、レベル3アスベストも規制対象となりました。
危険度が低いので処理方法も簡単だと思う方もいるでしょう。
しかし、レベルが低くてもアスベストは危険な物質です。

解体時にはプロへ依頼をしましょう。

主な外壁材の種類を紹介

規制対象であるアスベストが使用されている外壁材には、どのようなものがあるのでしょうか?
アスベスト使用の可能性がある、外壁材の種類は以下の通りです。

・サイディング
・押出成型セメント板
・フレキシブルボード
・ケイ酸カルシウム板第1種
・ストレート波板

外壁材は吹付材のような形ではなく、板状になっているものがほとんどです。
そのため、これまではアスベストが飛散する可能性が低いと思われていました。
しかし、近年ではその考えは誤りとされています。

外壁材以外も危険!仕上塗材・下地調整剤などにも含まれやすい

アスベストが使用されているのは外壁材だけではありません。
外壁に使用される仕上塗材や、下地調整剤などにも含まれている可能性があります。

仕上塗材や下地調整剤は図面などからでは判断できないこともあるため、気づきにくいものもあるでしょう。
仕上塗材や下地調整剤よりも、外壁材自体で判断をする方が安全です。

外壁にアスベストが入っているか見分ける方法

通常アスベストを見分ける簡単な方法として行われるのが、以下3つの方法です。

・年代で見分ける
・外壁の種類で見分ける
・専門業者に依頼する

アスベストは1970年代~1975年頃までといわれます。
そのため、この年代に建てられた建物はアスベストが使用されている可能性があるとされます。

外壁材でも判断が可能です。
一般的な住宅の場合、建築用仕上げ塗装材・建築用下地調整塗材(フィラー)・石綿含有金属系サイディング・繊維強化セメント板には、アスベストが使用されている可能性があります。

確実にアスベストの有無を確認するには、専門業者へ依頼するのが一番です。

外壁にアスベストがあった!除去費用はいくら?

外壁にアスベストが使用されているとわかった場合、外壁のみ利用されている可能性は少ない傾向にあります。
内装などにも、同時にアスベストが使用されている可能性が高いです。

外壁のみアスベスト除去とならない可能性があるので、費用は高額になる可能性があります。
アスベストレベル3の除去費用相場は0.3万円/㎡です。

調査や除去は国や地方自治体からの補助があるので、チェックをして申請をすると費用を抑えられます。

まとめ

外壁にアスベストが使用されている可能性がある場合の対処法について紹介しました。
アスベストは人体に影響を及ぼすことがわかっているため、適切な処理を行う必要があります。

外壁材はこれまで除去が必要な対象ではありませんでした。
しかし、アスベスト改正法の施行により調査が義務化されたため、現在では適切な処理が必要です。

調査や除去方法、必要などについて確認し正しい方法で、外壁のアスベストを除去しましょう。
アスベストの有無や対処法に不安がある場合には専門業者へ必ず相談してください。