columnお役立ちコラム

アスベストの処理費用を抑える方法とは?補助金などを詳しく解説

2023.06.15

アスベストは現在使用禁止となっています。
しかし、使用された建物は今も存在するため、解体工事をする前には事前調査が必須です。

アスベストの危険性は広く認識されており、除去や処分を行う場合には適切な処理方法が求められています。

アスベスト処理費用は高額です。
費用負担でお悩みの方も、多いのではないでしょうか?
事前に処理費用の確認をしたい方もいるでしょう。

この記事では、アスベスト処理費用の相場と費用を抑える方法、自治体の補助金について詳しく紹介していきます。

アスベストの処理費用を抑える方法とは?補助金などを詳しく解説

アスベスト除去の処理費用を抑える方法

アスベスト除去の処理費用を抑える方法はいくつかあります。
その方法を詳しく解説するので、ぜひご覧ください。

1.専門業者へ直接依頼をして手数料をなくす

アスベスト調査やアスベストの除去工事は、専門の技術を必要とする工事です。
解体はできても除去ができない業者を利用すると、処理のみ専門業者へ依頼する形となります。

中間手数料などが取られてしまい、直接依頼をするよりも金額が高額になってしまうのがネックです。
アスベスト除去・解体もできる専門業者に依頼をすれば、手数料などの出費が抑えられるでしょう。

 2.相見積もりでどこを選ぶか比較検討する

アスベスト除去を専門とする業者の数は多くありません。
できれば複数の業者から見積もりを取り、内容について比較検討をしましょう。

比較をすると処理費用の相場を確認でき、値引きなどの交渉もしやすくなります。
たくさんの業者に見積もり依頼は不要ですが、3社くらいを目安に見積もり依頼をしてください。

 3.補助金制度を利用し出費を抑える

専門的な知識・機械などを有するアスベスト工事では、除去費用が高額化します。

高額な費用を捻出するのが難しい方もいるはずです。
国土交通省ではアスベスト調査・除去等に補助金を出しているので、補助金を利用する方法があります。

・アスベストの調査費用の補助:25万円/棟
・除去工事:地方公共団体の補助額の1/2以内(かつ全体の1/3)

補助金制度を利用する場合は条件等があります。
実際に利用できるかは、申請先である自治体に確認したうえで申請をしましょう。

アスベスト処理費用は高額!理由はなぜ?

アスベストは、事前調査・除去工事・処分で費用がかかり、それぞれレベルにより費用も異なります。
主な理由は以下の4つです。

・アスベストの飛散防止のための費用がかかる
・作業員の防護服等が使い捨て
・アスベスト処分費用が高額
・調査費用も必要

アスベストは飛散防止対策が必要です。
レベルによっても対策法は異なるため、高レベルの場合は飛散防止に専用の機械が必要となるでしょう。

作業員も防護服などを必要とし、作業期間中は毎日新しいものを着用します。
処分費用も一般的な廃棄の処理費用よりも高額となるため、アスベスト処理の費用は一般工事より高額となるのです。

アスベスト処理費用|2種の工事内訳

アスベストの処理費用は、事前調査と除去工事に分かれます。
除去工事も面積やレベルによって費用が異なるため、気をつけましょう。

 1.事前調査|図面・目視・分析の3種

2022年の改正法によって、不使用証明ができない建物はすべてアスベストの事前調査が必要となりました。
図面調査・目視調査・分析調査があり、それぞれ費用は異なります。

図面調査 20,000~30,000円
目視調査 20,000~50,000円
分析調査 30,000~50,000円

図面調査は必ず必要です。
図面で確認できない場合は目視調査・分析調査を行います。

2.除去工事|面積で必要金額は異なる

事前調査でアスベスト使用が確認できた場合、除去が必要です。
除去工事は処理する面積によっても異なります。

国土交通省が施工実績から割り出した除去単価は以下の通りです。

アスベスト処理面積 除去費用
処理面積300m2未満の場合 20,000~60,000円/㎡
処理面積300m2~1000m2の場合 15,000~40,000円/㎡
処理面積1000m2以上の場合 10,000~25,000円/㎡

施工条件によっても準備作業や仮設などの程度が異なるので、処理費用は大きな幅が生まれてしまいます。

3.除去工事|レベルでかかるお金が違う

処理面積によっても除去費用が異なるアスベストですが、アスベストレベルによっても処理方法や費用が異なります。

レベル1 レベル2 レベル3
発じん性 著しく高い 高い 比較的低い
解体費用

(1㎡あたり)

15,000~85,000円 10,000~60,000円 3,000円

発じん性が高ければ高いほど、アスベストの飛散に注意した作業が必要です。
レベル1の場合は周囲へのお知らせ、飛散防止のために前室の設置などが義務づけられています。

高いレベルであるほど、費用がかかると心得ましょう。

まとめ

アスベスト除去に必要な費用は、高額になりやすいです。
そのため、事前にどのくらい費用がかかるかの確認が大切になります。
除去工事を行う前には事前調査が必要です。
本当にアスベスト除去が必要かを確認したうえで、除去工事を行いましょう。

高額な除去費用は助成金を申請できるので、必要書類を用意して申請をしてください。